秘伝2号特集「銚子の秘流前編 石黒流柔術 幕末から伝承された謎の躰術」

徳川幕府政権も晩期に近く、下総の東の外れ方面にまで流れてきた武術の達人が二人いた。時期も違い、もとよろ二人は知り合いでなかったであろう。一人は、江戸の玄武館、千葉周作の門弟であり北辰一刀流の達人である。酒で身を持ち崩し、流れ流れて利根川河口近くの侠客の用心棒となる。彼は最後にはやくざの喧嘩に参加し斬り死にするのであるが、世に受け入れられなかった当時の剣客、平手深喜(造酒)の悲しい末路の物語は天保水滸傅として余りにも有名である。
今一人の武士は真之神道流の柔術の達人であり、名を石黒関斎と言う。下総の外れ、調子の地にまで到り、維新以降にまで生き残り、その犬吠埼の漁場の漁民達に彼の創案した恐るべき技法の驚くべき体系の武術流儀を伝え残したのである。
明治以降、表の武術界に表れることのなかったその不思議な流儀、石黒流の武術の一端をここに紹介する。

商品コード H9002040
ページ数 8p
価格 500円
掲載誌発行年月日 '90年4月1日
容量 約2.6MB