取材で五反田の「ニッカ」へ。少々歩いたせいか、今になって足がかなり痛い。ちょっと歩けるからと、調子に乗ったのがいけなかったようだ。骨折してから1週間だが、今日が一番痛い。
この部屋に住み始めて、東京MXテレビが映るようになった。録画して観ているのは『水曜どうでしょう』と、アニメが数本だが、最近は毎週金曜にやってる『都知事定例会見』のファンである。これが面白いのである。なかなかノーと言えない遠藤(弟)としては、石原都知事の、あの断固たる会見ぶりが、きわめてうらやましく、観ていて実に面白いのである。しかも、狭き門を突破して報道関係に就職したであろう記者達の中に、きわめて少数ながら、とんちんかんな質問をする間抜けがいて、そいつが都知事にこてんぱんにやられるのがまた面白い。曲がりなりにもインタビューらしきものをしている遠藤(弟)としては、自戒の意味もこめて、都知事の定例会見からは目が離せない。
『高熱隧道』(吉村昭・新調文庫)。読了して思わずふーっとため息。骨太のドキュメント・ノベル(そういうジャンルがあるかどうか知らんが)である。戦前に完成した、黒部第三発電所のためのトンネル掘削の物語である。黒四ダムの話は知っていたが、なるほど考えてみれば四の前には三も二もあるわけで、いわば黒部第3ダムの話である。掘るにつれ湧出する高温の熱水は、最高165度を記録。滑落、雪崩、ダイナマイト事故と、300名以上の犠牲者を出した、絶望的なまでの“プロジェクトX”である。工事は見事成功するが、ハッピーエンドとは言いがたい結末と、粛々とした語り口は、まさに重厚なドキュメントそのもの。まだ行ったことのない黒部ダムに行ってみたくなる作品である。