2007年 5月16日(水) 遠藤(弟)の部屋

 休みなので、朝から部屋にこもって原稿作成。iTunesで音楽を流しながら、AppleWorks6で原稿を打つ。同時に資料捜しのためにネット接続をしていたら、突然接続がダウン。メール機能もお亡くなり。愕然とする。ほぼ出来上がっていた原稿を、編集部に送信しようという矢先の出来事に、しばし呆然。再起動したり、平手打ちしたり拳骨で殴打したりしたが、まるで駄目。意を決してロマンスカーに乗り、編集部へ直接向かう(ちなみにプリンターが無いので、ファックスも不可能だったのだ)。
 新宿から笹塚へ出て、駅からすぐ。編集部に顔を出すのは久々である。とりあえず、パソコンと机を借りて、残りの原稿を唸りながら仕上げる。ゲラにチェックを入れ、打ち合わせなどして無事終了。帰宅したのは夜の8時。ああ疲れた。

 考えてみれば、現在使用しているiMacも、もう8年以上経っている。OSが9.1と言うと、大抵のマックユーザーは呆れるだろう。今秋には新機種も出るそうだし、買い替えを真剣に検討する今日この頃である。
 ちなみに新たに買うとしても、やはりデスクトップである。ノートPCでは原稿が書けないのだ。一度試してみたのだが、ノート型ではまるで集中できなかった。

 『使ってみたい落語のことば』(長井好弘・アスペクト)。父親の影響で、遠藤兄弟は揃って落語が好きである。こういう本は、父・兄・弟の3人とも食いつきがいい。実際、この本に載っているのも含め、落語の修辞法というか言語表現は実に面白く、味わい深い。この本も、見開きの右側にどーんと名句をかかげて、左でそれを解説するという、最近流行の手法でまとめている。ただ惜しむらくは、解説が今一つ。というか、解説は問題ないのだが、解説文中に折り込まれる洒落が寒い。
 僕のしゃべり方は、基本的に落語がベースである。小学生の時分、兄とお年玉を出し合って『落語全集』なるテープを購入。何度も何度も聴いて覚えたものだが、子供なりに落語を模倣しているうちに、比喩表現や、会話の“間”といったものを学んだのだろう。今でも兄と球撞きに行った時など、兄のキューはネジがきつく、互いにシャフトとバットを握って、「せーの」で回すわけだが、この時必ずやるのが「道具屋」ネタである。「道具屋」では、与太郎と客が、刀を抜こうとして苦心するが、木刀だから抜けるわけがない。そこのところをキューを握りながら兄とやって、2人でげらげら笑っている。馬鹿な兄弟である。

 『落語への招待』(江國滋・朝日新聞社)。ついでだからもう1冊。もう30年近く前の本だが、落語の魅力を十分に語っている。落語のオチについても、分類にはあまり意味が無いと断じているあたり、実に気っ風(きっぷ)のいい本である。