さて、先日の『ヤマニカップ』だが、色々な意味で非常に疲れた。もちろん試合内容は文句無し。僕ごときのレベルでも、学ぶところきわめて大であった。とりわけサンチェスと新井達雄のセミファイナルは圧巻。CUESに書いた記事でもテーブル図を1つ示したが、なるほど凄いというショットが目白押しだった。
心残りは、梅田竜二vsサンチェスのファイナルを最後まで観られずに帰ったこと。何せ場所は小岩である。神奈川県厚木市在住の遠藤(弟)としては、23:00新宿発のロマンスカーに乗らねば、というところなのに、22:00を回ってなおファイナル真っ最中。盛り上がる会場の片隅で、竹島夫人ことミセス淳子にすすすと歩み寄り、「すいません。もうアウトです。お先に失礼致します」と苦渋の宣言。15点のセットマッチだから、ある程度覚悟はしていたが、それにしてもあの時間の押しようは痛かった。
会場の隅で、おそらく打上げのためであろう、ケータリングの業者がさんざん待たされて困ったという顔をして所在無さげにしていたが、主催者側も相当困り果てていたのでなかろうか。
ファイナルの熱気と、竹島夫人のため息を背に「ヤマニ」を出て、白い息を吐きながら地蔵通りを小走りにゆくこの口惜しさよ。「途中退出」はいつぞやの「ニッカ」以来である。本当の意味で「一般の観客」を取り込むためには、この試合時間の問題も最重要課題の1つとなるんだろうな。
さらに今回参ったのは、「ヤマニカップ」の記事が、編集部で言うところの「翌日仕上げ」だったということ。クリップならばともかく、2ページ半の記事(梅田・サンチェス・金京律のインタビュー含む)を翌日にあげろというのは、正直かなり厳しい。結局、4日程かけて脱稿したが、とにかく疲れた。ちなみにサンチェスのインタビューでは古井洋司氏、金京律のインタビューでは東内那津未氏に、それぞれ御協力いただいた。この場を借りて深く感謝申上げます。そう言えばあの日、古井さんにビール奢ると言ったきり、慌てて本厚木に帰ってしまったことを、今思い出した。やば。今度会ったら絶対奢ります。球が撞けなくなる位飲んで下さい。
『はやて×ブレード』第6巻(林家志弦・メディアワークス)。帯の惹句は「お祭り騒ぎ!バカ騒ぎ!!」だが、全くその通り。相変わらずどいつもこいつもいい味出してる。
『しろばんば』(井上靖・新潮文庫)。久々に読み返す。先日たまたま『幼き日のこと・青春放浪』(同)を読み、その流れで『しろばんば』『夏草冬濤』『北の海』のいわゆる三部作に突入したわけである。この3作の中では、『北の海』が一番好きだが、『しろばんば』は、僕が中1の時に初めて古本屋で買ったものなので、きわめて思い入れのある作品である。当時、渋谷・道玄坂の途中にあった古書店の店頭で、10円で買った『しろばんば』は、買った時すでにぼろぼろで(当たり前だ)、現在手元にあるのは2代目だが、この歳になって読み返すと、思春期の頃とはまた違った味わいが、たまらなく心地よい。
ちなみに『北の海』では、「練習量が全てを決定する柔道」なるフレーズが何度も登場し、作品の核の1つになっている。このフレーズ、「柔道」を「ビリヤード」に置き換えて、どこかで使いたいと前々から狙っているのだが、なかなか出来ないでいる。